2017.05.02 Tuesday

観光立国を支える人たち 蒲島郁夫熊本県知事(かばしま・いくお)

 

熊本県出身。県立鹿本高校卒業後、稲田村農協勤務。68年農業研修生として渡米。74年。ネブラスカ大学農学部卒。79年ハーバード大学大学院修了。91年4月筑波大学教授を経て97年東京大学教授。08年4月に熊本県知事。16年に再選されて現在3期目。70歳。


蒲島知事は熊本地震から1年になる3月23日に外国人記者クラブで営業部長兼しあわせ部長のくまモンと記者会見をした。熊本地震での世界各国からの支援を感謝するとともに熊本の観光問題について語った。蒲島知事は米国の大学を出ているのでスピーチはすべて英語でやり質問にも答えた。


−昨年4月14日と16日のにわたる地震で観光の目玉である熊本城が崩壊する等大変な被害が起きましたが、観光業への影響はいかがでしょうか?

地震が起きるまでは観光や順調でした。宿泊客数は15年は720万人と今までの最高を記録しました。ところが地震で32万人のキャンセルが出て大変でした。県内の主要39のホテルや旅館などに宿泊数の調査していますが、16年4−6月で前年の80%、7−9月で85%、10−12月で88%と地震の前の状態にはまだ届いてはいません。観光の目玉である熊本城も19年には天守閣を復旧して、36年までには元の状態にします。20年かかります。観光業にとっては大変な被害だったのです。

−そうした中で営業部長兼幸せ部長のくまモンは活躍しましたね。

本当に活躍してもらってます。国内よりも海外で有名になりその客引き効果は大きいです。くまモンは県民の幸福度量の最大化に大きく寄与しています。熊本の認知度を上げたり、子供や年寄りに触れあって安心・安全を訴えています。会う人に夢を与えています。経済効果だけで見ても16年の関連商品の売り上げだけでも1280億円に上り、11年に登場してから経済効果は3700億円と推定してます。地震で落ち込んでいる中で頑張ってくれてありがたいことです。

−これから熊本をどのように売りだしてゆきますか?

熊本グルメツーリズム構想を打ち出してゆきます。県内にある食材、食文化、地酒、刃物、陶器など豊富にあります。そのために熊本グルメタクシーを走らせます。食業界をけん引する一流のシェフたちによる食の応援団を結成します。トマト、スイカは全国一の生産量を誇っているほかミカンも生産量は多いです。赤牛の肉や馬刺しも全国一です。焼酎も米焼酎があり、評判が良いです。19年には熊本で女子のハンドボールの世界選手権があり、ラクビーも会場になってます。それまでには地震の被害を回復されたいですね。

 

| 観光立国 | 15:24 | - | - | pookmark |
2017.03.08 Wednesday

観光立国を支える人たち 

伊賀市長 岡本栄

 伊賀市出身。早稲田大学教育学部卒。1974年4月関西テレビ入社、2011年9月退社。神戸女子大、手塚山大学非常勤講師。12年11月市長に就任、2期目。65歳。

 

 俳句をユネスコ世界無形文化遺産にする運動の中心として活躍する

 

 日本記者クラブで1月26日に有馬朗人・国際俳句交流協会長,鷹羽狩行・俳人協会、宮坂静生・現代俳句協会長、稲畑汀子・日本伝統俳句協会長など四俳句協会会長が「俳句をユネスコ世界無形文化遺産に」という記者会見をした。この四協会長に交じって岡本市長が出席した。芭蕉の生誕地の市長として事務局を取り仕切っている。

 記者会見では有馬氏が「2回目の発起人会を本日開き皆さんに報告するために会見しました。俳句を世界無形文化遺産にする理由は|擦き⊆然と共生している人間の気持ちを書いているCにでも書ける、という3点を上げた。ほかの3人の協会長もそれぞれ意見を述べた。俳句を観光に結び付けようとしている岡本市長に話を聞いた。

 

 −俳句は今、世界中でどの程度普及していますか?

 有馬会長によると50か国200万人の人が俳句に親しんでいます。世界に短い詩文は各国にたくさんありますが、これだけたくさんの親しんでいる俳句は世界に通じる文学であります。また、欧州共同体(EU)の前の大統領であるファン・ロンパイさんも俳句のもつ調和力や自然への美というものがこれからの世界平和に役立つ、という意見を述べています。ロンパイさんは自ら俳句を作ります。今年1月に奈良での句会に出て

 「雪の奈良 美は良し悪しを隠しけり」

 という句を作っています。

 −俳句が日本の観光に役立ちますか?

 役立つかどうかというのは俳句の魅力が世界の皆さんにアッピールできるかということだと思います。現実にはたくさんの人が俳句の魅力を感じて親しまれています。そうしたことから日本の自然や風景というものをしっかり見ていただけるということから観光に役立つと思います。そのために伊賀市では毎年10月12日に芭蕉祭を開催し芭蕉を偲んでいます。昨年で70回になってます。この中で英語の俳句ジャンルを設けて毎回選考してます。応募は毎年増えてきています。こうしたことで俳句の世界性をアッピールしています。

 −ところで伊賀市の観光の目玉は何ですか?

 世界で知られているものとしては芭蕉、俳句です。最近人気を博しているのは忍者、忍術の故郷ということです。昨年秋には世界ユネスコ無形文化遺産に伊賀上野の天神祭が登録されました。伊賀上野には芭蕉をはじめ世界に通じる素材がたくさんあります。 

| 観光立国 | 07:57 | - | - | pookmark |
2016.09.19 Monday

観光立国を支える人たち

 

 福島県・郡山市長 品川萬里氏(しながわ・まさと)

 福島県白河市出身。福島県立磐城高校を経て67年東大法学部卒。郵政省(現総務省)入省、貯金局長、放送行政局長、郵政審議官(国際担当)を経て2000年に退官。13年4月に郡山市長に当選し現在1期目。

―福島県への観光で一番心配なのは放射能の影響ですが、どのような状態ですか?

 前の市長の時代に「東日本大震災 郡山市の記録」を出して郡山の現状を125ページにわたり記録しています。市民の人はみんな元気に生活しています。強靭(レジリエント)な都市づくりをしています。4月14,15日には郡山で「レジリエント・コミュニティ国際シンポジウム」を開きました。私は安心・安全とは言いません。データが出ていますからそれに即してそれぞれの人が判断してきていただきたい。放射能について基礎知識ぐらいは学んできていただきたいと思います。そうすれば今の郡山については全く心配ありませんよ。

 ―郡山への観光客はだいぶ増えていると聞いていますが。

 郡山への観光客の入込数は2010年度は400万人でした。それが2011年3月の東北大震災で半分近くの11年度は半分の211万人に落ちました。それが我々の観光キャンペーンなどの効果が出て14年度は震災前の90%の362万人まで増えてきました。あと一歩の状態です。郡山は福島の奥座敷ともいわれ磐梯熱海温泉など温泉地があります。「ビックパレットふくしま」「カルチャーパーク」などの観光地もあり、これから観光客が増えてくることを期待してます。今や中国人の爆買が話題になってますが、外国人の観光客は東京などに比べると少ないですね。インバウンド(外国からの観光客)を増やしていきたいと思います。

 ―観光についていろいろな考えを持っているようですが。

 日本の観光は1泊2日が多いですね。もっと長期に滞在していただきたいと思います。外国人のイサベル・バードやパーシバル・ローエルなどが明治時代に日本に来て良さを知って帰りました。貝塚を見つけたモースも科学的なツーリズムをしました。こうした人たちは日本に長期滞在して良さを発見しました。たくさんの人が来ることも必要ですが、観光の質を上げることも必要だと思いますね。日本人が気が付いていない素晴らしい点を観光で見つけてほしいですね。和食ブームなどは外国人が良さを見つけましたね。

 −ところで中央の役人をして郡山の市長をしてその違いは何ですかね?

 中央の行政は理論で済みますが、地方は実践ですね。医学でいえば中央は基礎医学で地方は臨床医学です。地を這いまわってやるのが市長です。

 

| 観光立国 | 08:33 | - | - | pookmark |
2014.09.22 Monday
突然に東京湾を江戸時代に日本の海を走っていた朱塗りの和船が走り始めた。20年の東京オリンピックで来る外国人を乗せ日本のよさを楽しんでもらう
東京湾に御座船「安宅丸」を浮かべる
 両備グループ56社の代表取締役・CEO
 小嶋光信(こじま・みつのぶ) 68年3月慶応義塾大学経済学部卒。4月三井銀行(現三井住友銀行)入行。73年両備運輸(現両備ホールディングス)常務。99年岡山交通社長、05年和歌山電鉄社長。11年両備グループ代表兼CEO。69歳。
 ―14年4月から東京湾に突然、朱塗りの和船「御座船」が走り始めました。岡山の交通・運輸会社が何故、東京湾なのでしょうか?
 これには長い歴史があります。約25年前に岡山と香川との間に瀬戸大橋ができました。そこで瀬戸大橋博覧会を催すことになったのです。当時、岡山の青年会議所の理事長だったので何とかこの博覧会を国の博覧会にしようと思い色々な手を使いましたが、それぞれの県の地方の博覧会になってしまいました。それでは大きなパビリオンを作っても直ぐに壊されてしまうということで、当面は瀬戸内海で周遊する観光船を作り将来は東京湾に持っていこうという御座船を作りました。池田家が作った御座船としてよみがえらせたのが「備州丸」で、博覧会の時に走らせました。しばらくは瀬戸内海で運行して、東京への進出を狙っていました。
 −どうしてそれが20年以上も遅れたのでしょうか?
 東京湾で船を発着する場所が満杯でどうにもならなかったのです。私も色々な手を使いましたが場所の権利はダメでした。ところが息子を東京事務所長にして、この船のことを気にかけて、色々やっていました。ある時、「親父、何とかなりそうだ」と言ってきた。大学の先輩が東京都観光汽船の社長でその航路を貸してもらえるようになったのです。早速、岡山から東京湾に運んできました。船の名前も瀬戸内海では備州丸でしたが徳川家光の御座船の「安宅丸」に変えました。ところが東京湾に着いた時に東日本大震災が発生して、しばらくは動かせませんでした。
 −船の中でさまざまな演舞劇を見て、江戸時代に出た幕の内弁当を食べるという「海に浮かぶ芝居小屋」というキャッチフレーズですが。
 昨年暮れに劇団四季にいた「ピエロ」の森健太郎さんがこの船で歌舞伎のような劇をしたいと言ってきました。もともとこの船で芝居を見ながら食事を楽しむという仕掛けなので是非にとお願いをしました。出し物は花魁が出たり端午の時には男の祭りをしたりして飽きないようにしています。
 −値段は高いのでしょうね?
 東京湾の日の出桟橋から昼は12時50分出航で約40分で4千円、夜は7時出航で約1時間30分で7千円です。このほか食事や芝居がない周遊コース1時間30分で2060円で済みます。この御座船で東京オリンピックに来る外国の人たちに日本のよさを味わってもらいたいと思っています。
  
 
| 観光立国 | 15:27 | - | - | pookmark |
2013.08.18 Sunday
 障害のある人たちにも楽しんでもらう観光施設などを作るユニバーサルツーリズム

 観光庁観光産業課専門官 木村和弘(きむら・かずひろ) 1989年運輸省(現国土交通省)入省、官房人事課任用第一係長、同服務第一係長などを経て、2011年4月日本小型船舶検査機構総務部人事課課長代理。2013年4月に現職。43歳。

 ―観光庁に来るのは初めてだそうですが、早速ユニバーサルツーリズムに取り組んでいると聞きました。ユニバーサルツーリズムというのは聞きなれませんが、何ですか?

 エコツーリズムやグリーンツーリズム、アグリツーリズムなどいろいろな言葉が出ています。流行になっています。そうした中でユニバーサルツーリズムは新しい観光の行き方です。一言で言えば「すべての人が楽しめるように作られた旅行であり、高齢者や身体上のハンディカップなどがある人などが、気兼ねなく旅行に参加できる事を目指している事」です。厳密な定義は決めていませんがすべての人が楽しめるように作られた旅行です。目が悪い人や車椅子などの人でも楽しく旅行できるようにする事です。海外ではこうした旅行は盛んです。日本ではまだなので条件整備をしているところです。

 ―具体的に観光庁としては何をしていますか?

 3月14日に第二回のユニバーサルツーリズム促進に向けた地域活動に関する検討会を開きました。この検討会ではユニバーサルツーリズムを受入れる地域側の受入れ環境整備のため地域の団体の取り組みや旅行会社との連携のモデルを作ったりなどの議論をしました。この検討会は3月に取りまとめて出来るだけ早くホームページに公表します。この検討会では神戸ユニバーサルツーリズムセンター代表の鞍本長利氏が神戸のケースを伊勢志摩バリアフリーツアーセンターの中村元・理事長が伊勢志摩の具体的な活動を報告してました。神戸では旅行業の登録をして車椅子で観光している。一方伊勢志摩では町全体が障害者が動きやすいようにバリアフリーにしている。こうした地域の活動だけではなく日本旅館協会や全国旅行業協会などの役員もメンバーになって、どのように旅行として皆で楽しんで採算が取れるかなどの話し合いをしています。

 ―健康な人でも旅行をする事は大変なのにハンディカップの人を楽しく旅行させるのですから苦労は多いですね。

 確かに今まではこうした人たちは旅行を諦めていました。しかし、今やオリンピックでもパラリンピックがあるように皆が同じように楽しむようになってきています。老人が多くなってきているので神社などでの砂利道をどのように歩き易くするかもこの検討会での課題の一つでした。観光庁としては海外でのモデルなどを参考にして出来るだけ早くまとめて、実際に旅行がたくさん出来るような体制を作っていきたいと思っています。

| 観光立国 | 12:15 | - | - | pookmark |
2013.07.23 Tuesday
 

観光立国を支える人たち 

 開港35年で3千万人の旅行客を集めた成田空港。株式上場を目指してさらに飛躍してゆく

成田国際空港社長 夏目誠(なつめ・まこと)

 千葉県出身。71年6月東京大学法学部卒、7月日本国有鉄道に入社。87年4月東日本旅客鉄道総務課長、人事部人事課長などを経て96年6月取締役経営管理部長。2003年副社長・事業創造本部長。05年東日本キヨスク社長。12年6月現職。

 

 ―13年5月20日に開港35周年を迎えました。まだ、社長になって1年足らずですがこれからの抱負などについてお聞かせください。

 成田国際空港は世界38の国・地域の98都市とつながっており航空会社83社が乗り入れており国内では最大の空港会社です。今までは世界各国と国際航空ネットワークを結び重要な社会インフラとして国際航空拠点としての役割を果たしてきました。ところが時代はめまぐるしく変わってきています。アジアの急速な経済発展を背景にアジア各国の空港間競争はますます激しくなってきています。韓国、シンガポール、中国などは空港の容量を大きくしてきています。そうした流れの中で空港容量30万回への拡大はぜひ実現しなくてはならないとおもっています。

 ―政府が進めているオープンスカイ政策に対してどのように対応しようとしていますか?

 今の政府は成長戦略の一環として世界各国とオープンスカイ政策を進めています。民間の航空会社が相手の国の航空会社と自由に路線を決められます韓国は米国といち早くオープンスカイを結んで01年にはソウル近郊の仁川空港を作り旅客数を増やしました。各国とも国際空港のハブ化を進めています。今注目されているのはドバイ空港です。この空港を拠点にしたエミーレツ航空は成田空港を東日本の拠点とみて3年前に就航したがドバイから欧州を中心に133都市を飛んでいます。この拡大路線については空港会社だけでなく日本の航空会社も注目してみています。

 ―今年を起点にし15年までの中期経営計画を作ったそうですが、どのような目標を掲げていますか?

 私たちのグループ会社はこの3年を「オープンスカイを迎えて『お客様から選ばれる空港』の期間と位置づけています。13年度のダイヤからオープンスカイを最大限活用して路線誘致に積極的に取り組み15年度には航空機発着回数26万回、航空旅客数3700万人(12年3279人)を目指します。このほかに非航空収入の拡大にも努めてゆくつもりです。首都圏の多様なニーズにこたえられるようにマルチ・ファンクション・エアポートとしてお客様から安心で信頼される魅力ある空港を目指してゆきます。

 ―09年に株式を上場する計画がありましたが、どうなっていますか?

 首都圏での空港容量の拡充や全国の航空経営のあり方に関する議論を踏まえて国が検討していると聞いています。上場に必要な社内体制は出来ており、国のゴーサインを待つばかりになっています。

| 観光立国 | 04:14 | - | - | pookmark |
2013.07.07 Sunday
 

2020年のオリンピックがどこに決まるか9月7日に決定した後で開くJATA旅博2013は最大の規模。13万人以上が来場の予定

 日本旅行業協会事務局長兼旅博推進室長

 越智良典さん

 広島県出身。75年早稲田大学政経学部卒。近畿日本ツーリスト入社。千代田海外旅行支店長、神田法人旅行支店長などを経て海外旅行部長。05年3月執行役員海外旅行部長兼中国開発部長。08年3月専務旅行事業創発本部長。10年12月取締役・ユナイテッドツアーズ社長。13年6月現職。60歳。

 −JATA旅博2013の目玉は何でしょうか?

 それを言う前にこの旅博について説明したいと思います。このイベントは海外旅行の需要を喚起するために1977年にスタートしました。アウトバウンドですね。33年目の今年は時期的に言うと2020年にオリンピックが東京に決まるかどうかの9月7日の後の9月12日から15日まで東京ビックサイトで行います。

 今ではアジア最大級の規模と実績を誇る観光イベントに育っています。13万人の人が参加すると見込まれています。今年の目玉は12日に前夜祭を東京都港区にある芝増上寺で行います。浄土宗増上寺の本尊阿弥陀仏に旅博の成功を祈るとともに「TABIHAKU YOKOCHO(旅博横町)」をテーマに横町文化を展開します。

 −旅博では具体的にどんなことをするのでしょうか?

 いろいろなことを行います。だからわかりにくいことがあるかもしれません。ブースを使っての展示会、国際会議、商談会、政府観光局の2国会議なども行われます。アウトバウンドだけでなく、今や政府の方針であるインバウンドの観光客の誘致をしています。ツーウエイ・ツーリズムが必要な時代です。今までは3ホールで展示をしていたのを今年は1ホール増やして4ホールで展開します。その中に東北6県の復興支援のコーナーも作ります。講演会では『旅で示そう 日本の元気』を地で行った冒険家の三浦雄一郎さんや宇宙飛行士の毛利衛さんに話してもらいます。

 −アジアの人たちが豊かになって日本に来たり、欧米に行ったりしていますがこうした旅行の市場分析について何かしますか?

 アジアの人たちがどんどん旅行するようになり、日本の旅行会社はこうした需要を抑えられていない。現地の旅行会社が扱っていることが多い。そのために今回は『アジア旅行分析』ということでセミナーをします。国連世界観光機関のタブレ・リファイ事務局長が講演する予定です。また、日本の旅行会社についてもJATAが『品質認証保証制度』を始めています。丸適マークと言われているものでこの会社が扱えば問題がないというものです。まだ旅行会社の1割の23社しか取ってません。この品質認証保証制度についても特別シンポジウムを開きます。リピーターを増やすためのもので旅行代理店は積極的にシンポジウムに参加してほしいですね。

| 観光立国 | 14:07 | - | - | pookmark |
2013.03.12 Tuesday
 

 LCC(格安航空会社)元年で航空利用者は増えており、海外からの旅行者も便利になっている。

  国土交通省航空局長 田村明比古(たむら・あきひこ)東京都出身。 80年東大法学部卒、4月に運輸省(現国土交通省)入省。富山県庁、アメリカ日本国大使館参事官、観光部旅行振興課長、福岡県などを経て航空局監理部総務課長、鉄道局次長。12年9月に現職。57歳。

 ―12年は格安航空会社(LCC)元年といわれていますが、全日空やJAL(日本航空)などへの影響はありませんか?

 12年3月にピーチ・アビエーション、7月にジェットスター・ジャパンなどのほかにエアアジア・ジャパンなどが就航しました。全日空系のピーチは関西空港―札幌、福岡、長崎が最初で次いで沖縄に路線を開設した。さらに海外へは5月から韓国・仁川、7月に香港、10月に台北と「いけいけどんどん」という勢いです。国際線と国内線合わせて11月には乗降客100万人を突破した。関西―札幌を見ても関西空港からの客は増えています。LCCのために今までの全日空やJALの客が減っている事はありません。今まで航空券が高いということで控えていた人やバスで旅行していた観光客が安いということで飛行機に乗るようになりました。

 ―この勢いはいつまで続くのでしょうか?

 今までの航空券は高いということで、格安な航空券が出てきたことで旅行する人はこれからも増えてくると思います。それでも日本では航空市場の中では3%のシェアしかありません。これは欧州市場の10年前の状態です。現在、欧州市場では30%を越えています。日本でもこの状態になるでしょうね。中期、長期的に見てLCC のシェアは増えてゆくと思います。ある調査によると今まで飛行機は敬遠していた人が安いので乗りたいという人が4割いたという事です。こうした新しい需要層を開拓してゆく、ということでしょうね。

 ―いいことばかりですが、問題はないのでしょうか?

 会社の規模が小さいので一つの機材にトラブルがあると何便も欠航してしまう。また、オペレーションに慣れていないために飛行機の運航率について大手に比べて改善の余地がある。体制を拡大しお客を定着させてゆく中で解決してゆかなければならないでしょうね。足元を固めながら着実に増やしてゆく事が必要です。一番の心配は事故です。急ぎ過ぎないように指導して行きます。

 ―羽田国際空港への乗り入れは出来ますか?

 当座の事を考えると羽田空港は混雑している。既存の内外の航空会社が乗り入れを希望しており、LCCには乗り入れる余地はないと思います。スロットに余裕のある成田国際空港や茨城空港などへの乗り入れが考えられます。

 ―海外からの観光客の誘致にLCCは役立っておりますか?

 海外路線も積極的に展開しています。海外の旅行客は格安航空会社には抵抗がないので非常に役立っていると思います。日本に航空会社が来やすいように23カ国と地域の間でオープンスカイ協定を結んでいます。一番の直近ではタイと結びました。タイからのお客は増えています。観光立国のための目に見えない努力を私たちはしているつもりです

| 観光立国 | 06:11 | - | - | pookmark |
2013.01.05 Saturday
 

スロバキア、クロアチア、オーストリアなどと協力して周遊観光がこれからの課題です

 ハンガリー政府観光局日本代表 勝田基嗣(かつた・もとつぐ) 75年日本大学理工学部卒。環境調査会社に就職。環境エンジニアとして日本国内をはじめ、トルコ、メキシコ、中国、イラン、ハンガリーなどの国の環境改善事業に従事。02年11月にハンガリー政府観光局に転職。09年7月から現職。60歳。

 −ハンガリーへの日本の観光客の動向はどうなってますか?

 ハンガリーへはEU(欧州共同体)加盟国から来ると統計はありません。シュンゲン協定でEU加盟国は自由な通行になっています。日本からはオーストリア、スロベニア、ハンガリー、ポーランドは人気のある国になっています。ハンガリーのホテルの宿泊数などで計算してみると、およそ8万人が訪れています。このうち93%は2泊ぐらい滞在している計算になります。ハンガリーだけでは満足していただけないので(チェコ)スロベニア、クロアチア北部を回るパールロードという新商品を売り出し人気が出ています。ドイツのロマンチック街道と同じ考えです。

 −ハンガリーへの旅は日本からの直行便がなく時間がかかりますが、魅力は何でしょか?

 ハンガリーの人たちがしゃべる言葉はマジャル語で日本語と似ています。日本を好きな人も多くいます。日本と同じで温泉があります。西ハンガリーのヘーヴィーズに入浴可能な世界最大の温泉湖があり、天然温泉で人気があります。ホテルも4つ星が二つあります。料理も香辛料パブリカの利いたグヤーシュ・スープがおいしいです。牛肉、玉ねぎ、ニンジン、ジャガイモが入った日本のミソのようなものでハンガリーの名物です。こうした食べ物のほかにワインが格別です。日本でも有名になっている貴腐ワインのトカイです。このワインはティサ川とボドログ川が合流するトカイの町に出来るものです。川の霧によってブドウが甘くなって出来るのです。甘み、酸味、香りの三拍子そろった世界の3大貴腐ワインの一つです。値段も千円から1万円まででそれほど高くはありませんよ。

 −勝田さんは経歴を見ると観光業には途中から入ってきましたが、日本への外国からの観光客を増やしたり、ハンガリーへの観光振興をどのようにこれからしてゆきますか?

 日本は観光立国を唱えて10年になりますが、リーマンショックや3・11の東日本の大震災などがあり観光客は増えていませんね。韓国は外国の観光客は1000万人を越したといいます。日本は約700万人ですね。日本への魅力を増やしてゆく事を地道にするしかないでしょう。ハンガリーへの観光誘致は周りの国のスロバキアやクロアチアと組んでツアープランを作ることが必要だと思います。3カ国のパールロード周遊はだんだん日本の人に知られてきています。これにオーストリアを絡ませると良いでしょうね。ハンガリー1カ国ではなく周りの国と協力してやってゆきます。

| 観光立国 | 07:35 | - | - | pookmark |
2012.12.17 Monday
 

観光立国を支える人たち 国土交通省観光庁観光産業課長 寺田吉道(てらだ・よしみち)

 岐阜市出身。89年3月東大法学部卒、同年4月運輸省(現国土交通省)入省。航空局、鉄道局、海事局、在スペイン大使館(観光担当)などを経て、12年6月から現職。46歳。

 ―、産業観光課はホテルや旅館の経営問題を扱っています。昨年の3・11以降のホテルや旅館の経営はいかがですか?

 ご承知のように3・11以降は世界中のお客さんだけでなく外国人の観光客も減ってしまいました。何とかしようと当時の溝畑宏長官をはじめ色々なキャンペーンをしました。そうした努力もあって今年の4月から6月の宿泊旅行統計など見ると大分回復してきています。しかし、3・11の前の年に比べると戻っていませんね。放射能の風評被害で外国人の観光客の訪日が少ないですね。ホテル、旅館の経営もまだ大変ですね。

 ―、放射能の風評被害はまだ続いているのでしょうか?

 ホテルや旅館業界の最大の問題はこの放射能問題です。米国やロシアではこの問題があって大変だったので福島第一原発も同じように見られてしまうのですね。NHKの資料(9月2日測定)など見ると東京は0・048マイクロシーベルト、大阪0・042マイクロシーベルトに対してソウルは0・106であり、北京は0・077で東京や大阪より多いんです。こうした数字を示して日本は放射能問題では安心ですよ、と訴えているんですが。

 ―、経営が苦しい業界に対して観光庁はどのような手を打っているのでしょうか?

 個々のホテルや旅館に補助金など出すやり方ではなく日本への観光客が増えるような瀬策を打っています。例えば3・11で一番被害を受けた東北地方の観光客を増やすために3月18日から東北観光博を開いています。この観光博に30番目のゾーンとして9月15日から「気仙沼ゾーン」(宮城県気仙沼市)をオープンしました。東京・目黒区で開かれた「さんま祭り」では気仙沼のゾーンを出して宣伝しました。

 ―こうしたキャンペーンだけではなく観光産業を強くしてゆく施策をする必要があるのではありませんか?

 観光庁も出来てから3年以上立っており、産業としてどのように育成してゆくのかは大きな問題です。そのために9月に「観光産業政策検討会」を作りました。観光業が日本経済の推進役としてどうしたら良いかについて答申してもらいます。9月10日に初会合を開きました。メンバーには観光に詳しい日本経団連の副会長で観光委員長の大塚陸毅氏や西田厚聡・日本観光振興協会会長、ジェイティービーの田川博己社長などのほか、帝国ホテルの小林哲也社長など18人います。座長には山内弘隆・一橋大教授にお願いしています。来年3月には提言のとりまとめをお願いしています。こうした観光を産業としてどのように強化してゆくかについて提言をもらうのは初めてで期待しています。

| 観光立国 | 12:29 | - | - | pookmark |
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