2019.11.04 Monday

森美術館がAIなどの未来と芸術展
森美術館は19年11月19日から20年3月29日まで「未来と芸術展:AI、ロボッ
ト、都市、生命―人は明日をどう生きるのか」を開く。最先端のテクノロジーとその影響
を受けて生まれたアート、デザイン、建築などを通して近未来の都市、環境問題からライ
フスタイル、そして社会や人間の在り方を考える。
すでに報道した「塩田千春展:魂が震える」は6月20日から10月27日まで行った
が総入館者は666271人となり歴代2位の記録になった。30歳代以下が78%を占
めた。

| 建設論評 | 21:04 | - | - | pookmark |
2010.08.09 Monday
建設論評
 身辺がきれいだった安藤太郎さん
 住友不動産の安藤太郎さんのお別れ会が7日正午から都内のホテルオークラ東京で開かれた。不快指数が80を超す気候にも関わらず元総理の森喜朗氏や日本経団連の米倉弘昌会長(住友化学会長)など1500人が参列した。100歳まで生きた安太郎さん(親しい人はこう呼んでいた)だけに様々な人が来ていた。ゼネコンの人たちは会長、社長から幹部までたくさんの人が来ていた。そうした中で人目を引いたのは清水建設の吉野照蔵さんである。92歳になった吉野さんは後任の社長である今村治輔さんと一緒に献花をしていた。吉野さんは安藤さんの旧制水戸高校の後輩であり「安藤さんにはいろいろと世話になった」という。
 安藤さんは住友銀行(現三井住友銀行)の副頭取から第一次石油ショックで経営が悪くなった住友不動産の社長に74年5月になり経営を立て直して、今や不動産業界では株価はトップになるほどである。銀行から不動産会社に来て戸惑うことは多かった、と言っていた。安藤さんは住友不動産の関連会社の「泉カントリー倶楽部」の経営をめぐり住友グループから不満が出たり、土地開発事業ではグループ各社と競争するなど評判は必ずしも良くなかった。そうした中で生き残ったのは身辺がきれいだった、ことだろう。
 「ゼネコンがうちのビルなど受注するといろいろなものを持ってくるが、絶対に受け取らなかった。デベロッパーの経営者の中ではこうしたゼネコンから家を建ててもらったり修理をしてもらうのがいた。だから私はいろいろな悪口を言われても生き残ったんだ」
 と話していた。
 安藤さんは銀行時代は本店がある大阪勤務はせずに、東京で働いた。当時の頭取である堀田庄三氏に仕えてマスコミや総会屋などと付き合ってきた。そうした時に金をもらうと弱みになる、ということを強く感じた、という。安藤さんは「わが社でこうしたゼネコンから便宜を受けるようなのがいたら即刻首だ」と言い続けていた。
 デベロッパーでは安藤さんだけではなく三井不動産の江戸英雄さんや三菱地所の福沢武・元社長など身辺のきれいな人は多い。特に三菱地所は総会屋事件を契機に、お中元やお歳暮は一切受け取らず、送りもしない。
 ゼネコンは公共事業が前年に比べて18%減と厳しい中でトップ営業に力を入れてきている。そうした中でデベロッパーのトップに近づくために様々な手段をとっている。そうした時に安藤さんのように毅然とした態度を取れるトップが何人いるだろうか?誰からも後ろ指をさされないようなことをデベロッパーやゼネコンのトップはしてゆかねばならないだろう。
| 建設論評 | 07:16 | - | - | pookmark |
2010.05.20 Thursday
建設論評 民主党の政策で振り回される民都機構

 民間都市開発推進機構(通称民都機構)という財団法人がある。理事長は旧建設省の事務次官を勤めた伴襄氏で副理事長も旧建設省の出身者である。民主党が目の敵にしている官僚の有力な天下り機関である。バブルの華やかりし頃の1987年10月に設立された。その目的は「民間事業者が行う良好な都市開発事業に対して、資金面、情報面から多様な支援業務を行うことにより良好な市街地の形成と都市機能の維持を図り、あわせて地域社会の発展に寄与する」と謳われている。具体的な業務としては参加業務、融通業務、無利子貸し付けなどである。

 02年4月には都市再生が当時の大きな政策になっていたことから都市再生支援事業をはじめ、05年4月にはまち再生出資業務及び住民参加型街づくりファンド支援業務を始めた。こうした業務の拡大でこの20年間の実績は1178件で支援総金額は2億1500万円に上る。

 こうした地道な都市づくりをしているところに09年春の麻生自民党内閣の時に「経済危機対策」として事業規模として4千億円の予算がついた。この事業は「大規模都市再生プロジェクトと地方の優良な都市開発事業に対して、土地取得段階を含めて適切な支援を行う」となっている。担当の松田常務理事によると、従来のもとは違って土地の取得段階から支援することが出来る。土地については3年以内に事業を立ち上げることを条件に2分の1まで融資する。6月末の段階で41事業者から85件の引き合いが来ていた。このうち6割が大都市の既成市街地である。久しぶりに大きな事業なので、松田常務らは張り切ってこれに取り組んできた。

 ところが8月30日の総選挙で自民党が敗れ民主党になって、この事業も見直しの対象になった。国土交通省との折衝で3割の1200億円の事業規模に減ってしまった。八ッ場ダムなどのダム建設の見直しなどが大きく報道されているが、こうした都市再生や街づくりなどの予算もけづられて来ている。民都機構のある幹部は「当時の金子大臣は地方の街づくりは喫緊の事業であり、緊急経済対策としてやらなくてはならないものだ。ぜひ、早急に手をつけて欲しいと言っていた。政権が変わったからといって街づくりや地方活性化は必要なことには変わりは無いはずである。猫の目のように国土政策が変わるようでは事業者も困ってしまう。やるべきことはどの政権にかかわらず実行して欲しい」と話している。

 引き合いに来た事業者の人たちに対しても民都機構の職員は「もうちょっと待ってほしい」というだけで、民主党の前原国土交通大臣がどのようにするかを見守っている段階である。経済危機対策はどうなるのであろうか?(阿)
| 建設論評 | 11:30 | - | - | pookmark |
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