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2008.12.24 Wednesday
日本で一番の稼ぎ頭であるトヨタ自動車が、09年3月期では08年3月期に比べて減収減益になる見通しである。00年3月期以来の9年ぶりの減収減益である。営業利益は7割以上の減益であり、初めて下方修正をした。世界一のメーカーになり、日本のモノづくり象徴であるトヨタの凋落はショックである。米国の金融・経済情勢が悪化したことが日本のトップメーカーにも影響した。
 こうした中で、三井不動産は10月30日に発表した08年第2四半期決算では、売上げ、営業利益、経常利益ともに増収増益になった。09年3月期の見通しでも売上げ1兆5千億円、営業利益1900億円、経常利益は1650億円と過去最高の収益になる。
 トヨタは米国で利益の7割を稼いでいるので米国の経済・金融の混乱が響いている。さらに円高も足を引っ張った。それに比べて三井は賃貸やオフィスビル、分譲ともに過去最高の業績を上げている。マンション不況がささやかれており、来期については見通しは減収減益になるのではないかと見られている。
 不動産業界は米国の金融不安で、日本から資金を引き上げる動きが出て不動産会社のアーバンコーポレーション、スルガコーポレーション、ゼファーなどが倒産した。好調であった不動産の証券化もここに来てかげりが出始めている。不動産投資信託(REIT)のニューシティ・レジデンスが初めて破綻した。REITの価格も下がっている。
 こうした中で三井不動産は将来を展望して不動産証券化を研究内容とする寄附講座を東京大学公共政策大学院に解説することを決めた。米国の金融不安から日本の不動産の証券化は一時的に足踏みするとしても、長期的に見ればこの流れは変わらないという岩沙弘道社長の考えである。岩沙社長は不動産不況の時代から証券化については、先頭になって実践してきた。
 今回の寄附講座は「不動産証券化の明日を拓く」と題して21年4月から3年間の予定で行う。現在の不動産の証券化市場は国土交通省の推計によると41・2兆円に上る。これからの少子高齢化社会、低酸素社会に対応した都市構造を維持してゆくためにはPFI(民間の資金を活用した公共事業)PPP(官民一体になった公共事業)など官民連携した不動産の証券化の手法はますます必要になってくる、という考えである。
 岩沙社長も現在の不況は来年一杯は続くと予測しながらも、将来を見据えた証券化の研究をしようという狙いである。こうした長期的な視点に立った資金の使い方は三井不動産らしい。
| 不動産 | 09:21 | comments(0) | - | pookmark |
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