苦境のホテル・旅館業界の救済のために観光庁がイノベーション促進事業
2009.12.22 Tuesday
観光庁観光産業課長 鈴木昭久(すずき・あきひさ)
神奈川県・横須賀市出身。84年3月東大法学部卒、運輸省(現国土交通省)に入省。鉄道局鉄道企画室長、航空局菅制保安部保安企画課長、07年7月総合政策局海洋政策課長を経て、09年7月現職。48歳。
−観光産業課というのは、08年10月に観光庁が出来てから出来たと思いますが、どのような仕事をしているのでしょうか?
観光部の時にはこの課は無かったのです。その時代には旅行業課や旅行振興課などという名前でした。観光に携わる産業、例えば旅行業者や旅館業者などの振興を図るために仕事をしています。産業というと経済産業省がやるような感じがしますが、国土交通省の中でそうしたことをしています。
−ホテル・旅館業界については円高やインフルエンザなどで苦しくて大変だという話を聞いています。
一口にホテル・旅館といってもいろいろあります。観光庁が面倒を見ているのは帝国ホテルやホテルオークラのような日本ホテル協会に加盟している200軒やホテル整備法で作られた石川県の加賀屋、京都にある柊家、下呂温泉の水明館などの国際観光旅館連盟(国観連)の1200軒、昔の国鉄の協定旅館で作っている日本観光旅館連盟(日観連)の3500軒などが主なものです。このほかに厚生労働省の所管の全国旅館生活衛生同業組合連合会(全旅連)には18000軒が加盟してます。これに簡易宿泊所を加えると86000軒あるといわれています。いづれににしても09年の秋から年末にかけて苦しい状況に追い込まれています。
−そうした中でホテル旅館業の振興策としてはどのような施策をしていますか。
個別の旅館などの救済策はなかなか難しい。地域で客をどう増やしてゆくか、外国人の旅行客をどう増やしてゆくか、です。人材の育成や観光のソフト面の受入れの強化などをしています。増えている中国からの観光客のために中国語の放送を増やしたり、中国語の表示案内を増やすようなお手伝いをしています。同じ地域で客を取り合うのではなく、温泉街全体で再生してゆくという点でなく面的再生が必要でしょう。
−観光産業のイノベーション促進事業を進めていると聞いてます。どのようなことをしていますか?
旅館の客室稼働率の向上や業務の共同化・効率化に関する実証事業を行って、事業の成功例を積み上げていきます。08年度には湯河原温泉旅館協同組合の「今夜は温泉に帰ろうプロジェクト」や青森県・八戸観光コンベンション協会の「朝飯、朝風呂による朝の新規需要創出事業」のほか国際観光旅館連盟(国観連)の「旅館客室効率化・高度化事業」など6事業が採択され実施されてます。09年度もイノベーション事業の募集をしたところ68件の提案がありそのうち14件が採択されました。群馬県・四万温泉協会の「旅館業の地域協働による生産性向上・業態開発事業」のほか房総メンタルヘルスツーリズム推進協議会の「地域資源が心をいやす!メンタルツーリズム事業」などが選ばれました。成果が楽しみです。
神奈川県・横須賀市出身。84年3月東大法学部卒、運輸省(現国土交通省)に入省。鉄道局鉄道企画室長、航空局菅制保安部保安企画課長、07年7月総合政策局海洋政策課長を経て、09年7月現職。48歳。
−観光産業課というのは、08年10月に観光庁が出来てから出来たと思いますが、どのような仕事をしているのでしょうか?
観光部の時にはこの課は無かったのです。その時代には旅行業課や旅行振興課などという名前でした。観光に携わる産業、例えば旅行業者や旅館業者などの振興を図るために仕事をしています。産業というと経済産業省がやるような感じがしますが、国土交通省の中でそうしたことをしています。
−ホテル・旅館業界については円高やインフルエンザなどで苦しくて大変だという話を聞いています。
一口にホテル・旅館といってもいろいろあります。観光庁が面倒を見ているのは帝国ホテルやホテルオークラのような日本ホテル協会に加盟している200軒やホテル整備法で作られた石川県の加賀屋、京都にある柊家、下呂温泉の水明館などの国際観光旅館連盟(国観連)の1200軒、昔の国鉄の協定旅館で作っている日本観光旅館連盟(日観連)の3500軒などが主なものです。このほかに厚生労働省の所管の全国旅館生活衛生同業組合連合会(全旅連)には18000軒が加盟してます。これに簡易宿泊所を加えると86000軒あるといわれています。いづれににしても09年の秋から年末にかけて苦しい状況に追い込まれています。
−そうした中でホテル旅館業の振興策としてはどのような施策をしていますか。
個別の旅館などの救済策はなかなか難しい。地域で客をどう増やしてゆくか、外国人の旅行客をどう増やしてゆくか、です。人材の育成や観光のソフト面の受入れの強化などをしています。増えている中国からの観光客のために中国語の放送を増やしたり、中国語の表示案内を増やすようなお手伝いをしています。同じ地域で客を取り合うのではなく、温泉街全体で再生してゆくという点でなく面的再生が必要でしょう。
−観光産業のイノベーション促進事業を進めていると聞いてます。どのようなことをしていますか?
旅館の客室稼働率の向上や業務の共同化・効率化に関する実証事業を行って、事業の成功例を積み上げていきます。08年度には湯河原温泉旅館協同組合の「今夜は温泉に帰ろうプロジェクト」や青森県・八戸観光コンベンション協会の「朝飯、朝風呂による朝の新規需要創出事業」のほか国際観光旅館連盟(国観連)の「旅館客室効率化・高度化事業」など6事業が採択され実施されてます。09年度もイノベーション事業の募集をしたところ68件の提案がありそのうち14件が採択されました。群馬県・四万温泉協会の「旅館業の地域協働による生産性向上・業態開発事業」のほか房総メンタルヘルスツーリズム推進協議会の「地域資源が心をいやす!メンタルツーリズム事業」などが選ばれました。成果が楽しみです。