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2011.04.05 Tuesday
 

 10年12月14日の午後5時30分から日本経団連幹部と記者の懇談会が開かれた。私は財界記者時代から出ていたが、御手洗冨士夫会長(キヤノン会長)の時に偽装請負の問題で御手洗会長を厳しく批判した事もあってこの会への案内は来なかった。米倉弘昌会長になってから、案内が来るようになった。法人税の5%引き下げが決まった後だけに米倉会長は「菅総理の決断に感謝いたします」とトレードマークの白いまつげを下げて喜んでいた。日本経団連としては長年の悲願だけに民主党政権で引き下げが決まった事に喜んでいた。

 米倉会長は環境問題には関心を持っている。住友化学の会長でもあり政府に対して、環境基本法の制定などに対して電力業界や鉄鋼業界とともに反対をしている。COP16で京都議定書が2013年以降に継続するかどうかが大きな問題であった。京都議定書が継続すると日本は環境問題で大きな負担を負う事になる。そのために経団連は坂根正弘副会長(コマツ会長)を現地に派遣して、継続に反対した。松本環境相も経団連と共同歩調を取り「米国と中国が入っていない京都議定書では温室効果ガス全体の27%しかカバーしていない。米国や中国を入れたものにする必要がある」と各国に訴えた。それに対して、インドネシアや南アフリカなど開発途上国は「京都議定書を13年以降も継続して行うべきである」と記者会見などして日本などの先進国に反対した。こうした会議では開発途上国の方が数が多いだけに、日本の主張は通らないと思われたが最終的に日本の主張が通る形で収まった・米倉会長は「坂根副会長ががんばってくれたので、13年以降は温室効果ガスを多く出している排出国である米国などを巻き込んだ形になってよかった。日本だけが一生懸命しても地球全体の温室効果ガスは減らないのだから考え直すべきですよ」と話していた。

 経団連の事務局の幹部は「欧州で広く行われている排出量取引はいまや絶滅状態になっています。金融取引の観点から始めたので、リーマンショックで金融が付かなくなってしまいました。環境対策の観点でなく金融という視点で始めたので、環境対策からも効果が出ていませんね。日本でも排出量取引を検討していますが、うまくいかないのではないでしょうか」と東京都などが検討している排出量取引についも疑問を投げかけている。

 環境税については政府税調は11年秋にも導入しようと検討している。税率については段階的に引き上げる形になりそうだ。

 経団連としては鳩山前首相が世界に公約した90年比で2020年には25%温室効果ガスを削減するという事に反対している。今回のCOP16や環境税などで経団連の考えが透った形だが、全体の動きは環境問題については厳しくなってゆくと考えた方が良いだろう。喜んでばかり入られない。油断は禁物である。

| 兼平様論点の原稿 | 16:29 | - | - | pookmark |
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