2006.06.26 Monday
 損保ジャパンと社会保険庁の不正は安田火災のモーレツな営業姿勢が原因か?
 損保業界第2位の損害保険ジャパンと社会保険庁が問題を起こしている。この両者の責任者は安田火災海上保険出身であり、この会社のモーレツな営業姿勢が今回の問題を起こしたのではないかと見られている。損保ジャパンは安田火災海上と日産火災海上が02年7月に合併して誕生した。この合併を行ったのは平野浩志社長であり、その時に仕えていたのが、社会保険庁の村瀬清司長官である。村瀬氏は04年7月に就任した。この二人がくしくも不祥事を起こしているのは、損保ジャパンの前身の安田火災の体質にあると見られる。
 損保業界は東京海上火災保険(現在はミレアホールディングス)がトップで業績を伸ばしてきた。この東京海上に「追いつけ追い越せ」で来たのが安田火災海上である。安田はワンマンの三好武夫社長の時代に東京海上を追い抜けという指令を出し、それを継いだのが義弟の後藤康男社長であった。後藤社長は新分野の自動車保険に力を入れて何とかシェアで一位になろうと号令をかけた。
 当時の安田火災の幹部は「営業第一でいけいけどんどんだった。数字さえ上げえらくなれるという事が末端まで浸透していた。ゴッホのひまわりの絵を50億円以上で買ったのも後藤社長の時代ですよ」と話している。
営業成績の良いものをどんどん引き上げて行き、一時は東京海上の背中が見えるまで来たこともあった。
 こうした三好、後藤体制の中で仕事をしてきたのが平野社長であり、村瀬長官である。損保ジャパンは保険金を支払わないというほかに成績を上げる為に契約の水増しをしていた。不払いに対して金融庁が業務改善命令を出していたにもかかわらず、違法な事が続いた。
 また、村瀬長官が国民年金保険料の未払いを改善しようと民間から鳴り物入りで入ったのに不正免除問題を起こした。保険料の改善をするのに払わないヒトを減らす為に免除するという手段に走った。京都で昨年3月に発覚してから大阪、三重でも行われていた。村瀬長官は数字を挙げることを各地の保険事務所に指令して成果を競わせた。そうしたやり方は安田火災にいたときに契約を増やすようにハッパをかけるのと同じことであった。村瀬長官の立場からすると、民間からきた長官として早く契約の不払いを無くすことに全力をあげ数字を出したかったに違い無い。そうした時に安田火災のやり方が頭にあったのだろう。
 安田火災から長官を出した政府にも責任はあるだろう。損保ジャパンでは平野社長は会長として居残ろうとして画策したが、最終的にすべての役職から身を引く事になった。確かに損保業界では三井住友海上火災も同じように処分された。しかし、社会保険庁の不正をした村瀬長官が損保ジャパンと言うことの意味は重い。
 
| 企業倫理 | 14:04 | comments(3) | trackbacks(13) | pookmark |
2005.12.26 Monday
アジアの管理者教育の半分以上は女性

日経連(現日本経団連)にいた横舘久宣さんが突然電話してきた。横舘さんは日本在外企業協会が発行している「月刊グローバル経営」の編集をしていた。日経連では日経連ニュースや社内報の編集を手伝っていたことから、在外企業家協会に頼まれて編集作業を担当した。横舘さんは日本広報学会や日本経営倫理学会などで活動していたので親しかった。横舘さんは今度、日本経団連国際協力センター(NICC、理事長・奥田日本経団連会長)の広報を手伝うことになったと、いう。NICC
の北川哲夫専務理事はトヨタ自動車の広報を担当していたことから、奥田理事長を支援する為、このセンターに来た。北川氏も広報に力を入れていることから横舘さんと意気投合した。
 横舘さんは10月に創刊したNICCニュースを持って来て、これから力を入れていく、という。また、このセンターで行った「アジア諸国人事労務経営者育成事業」についても説明してくれた。この事業は05年度で16回目を迎え、当時の日経連会長で三菱化成工業の鈴木永二会長の時に出来た、という。鈴木さんとは財界担当のときにいろいろ取材した。
 12月16日に8カ月にわたる人事労務管理コースが終わるので、成果発表会と終了式、歓送迎会が経団連会館であるので取材して欲しいと言う。私は喜んで行った。カンボジア、中国、インドネシアなど7カ国から13人が来て管理者教育を受けた。この中で日本語が上手なラオスのペシリセン・パリマさんに横舘さんから紹介された。ホテルとレストランの責任者をしているが「日本での研修で人間尊重、自己啓発がためになりました」と言っていた。「全日空」とケータリングの「社三ツ和」で研修したという。
 この他、ベトナムの大学で教務主任をしているトラン・チ・アン・トーさんも「大学を管理する上で勉強になった」と話していた。この終了式では全日空の大橋洋治会長が13人に修了書を手渡していた。
 13人のうち7人が女性。キッコーマンの茂木賢三郎副会長は「女性が多いことにびっくりした。これからは故国で頑張って欲しい」と乾杯の挨拶をした。
| 企業倫理 | 08:57 | comments(1) | trackbacks(55) | pookmark |
2005.09.29 Thursday
私の出身母体の朝日新聞社が大揺れにゆれている。まずは今年初めにNHKの女性による戦争犯罪裁判の放送が政治家により圧力を受けたという報道にNHKは朝日新聞社に抗議して、訂正を申し入れた。NHKは朝日新聞は虚偽報道をした、とニュースで流した。これは4年前に放送されたものだが、当時のプロデュ−サーが内部告発して政治家の圧力があったと述べた。これに基づき朝日新聞は中川・経済産業相,安倍・副幹事長が圧力をかけた、との報道をした。2人の政治家に確認した、というが2人はこれを否定した。また、NHK側も松尾・元放送総局長と関根・放送総局長(当時)が記者会見をして朝日の報道を否定した。松尾氏は「政治家からの圧力は無かった、と朝日の記者に言った。それなのに逆な事を書いた」と言った。
 当時の会長は海老沢氏で朝日新聞に強行に訂正を申し入れた。これに対して朝日は箱島社長で「政治家の圧力はあって放送は曲げられた」と主張して対立したままになって来た。朝日は箱島氏から秋山社長に変わり、NHKも海老沢氏から橋本会長に代わった。話し合いの機運は出来てきていた。こうした時に長野総局員の虚偽報道事件が起きた。こちらのほうは28歳の総局員が田中知事に確認もしないで「田中知事は亀井代議士と長野であい新党構想について話し合った」と書いた。このため田中知事は「私は亀井さんと長野で会っていない。話の内容も違う」と記者会見で抗議した為、朝日新聞社は大慌てで調査した。その結果、取材しないで書いたことが分かった。
 戦後間もなくの共産党の伊藤律・架空会見記や、さんご礁に傷つけたカメラマンが「だれがこんなことをしたのか?」という忌まわしい記事が思い出された。
 今回の相次ぐ不祥事は朝日新聞社がこの不況の中で合理化を進め編集現場で人減らしが進んでいるためにおきたといえる。箱島・前社長は給与、組織、意識の三大改革を進めた。特に人減らしを積極的に行い、今までは「聖域」だった編集部門にも手を入れた。このため長野総局も人が減ってきており、夜勤の交代も出来なかった。このため総局員は田中知事に確認できずに帰社して架空の記事を書いてしまった。
朝日新聞社の05年3月期の決算は税引き後の利益は106億円と空前の利益をあげ無借金経営になった。こうした好決算とは裏腹にこうした不祥事が続発することにマスコミの雄であった朝日新聞が普通の会社になってしまったという寂しさは禁じえない。秋山社長は箱島社長の「負の遺産」を抱えながら茨の道を歩いていくことになるだろう。
| 企業倫理 | 10:54 | comments(1) | trackbacks(58) | pookmark |
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